交通事故で弁護士は途中変更できる?
後遺障害「併合第9級」の認定を受けた事例をもとに解説

「いま依頼している弁護士の進め方に不安がある」「途中で弁護士を変えたら費用はどうなる?」「そもそも併合等級とは何か」――交通事故の被害に遭われた方からよくいただくご質問について、弁護士を途中で変更された事例も踏まえながら整理します。なお、後遺障害の認定結果や賠償額は、事故態様・受傷内容・治療経過・提出資料などによって異なります。

1. 依頼後でも、弁護士を途中で変更できる場合があります

結論からいえば、依頼中の弁護士を途中で変更すること自体は、一般に可能です。弁護士との契約は委任契約にあたり、法律上、当事者は原則としてこれを解除することができます。もっとも、事件の進行状況や契約内容によっては、費用や引継ぎの面で確認しておくべき点があります。

途中で変更したら、弁護士費用が二重にかかりませんか?

前任の弁護士にすでに発生している費用の扱いや、新たな依頼先の費用を保険でどこまでまかなえるかは、弁護士費用特約の約款内容・保険会社の運用・依頼時点での進行状況などによって異なります。特約を利用している場合でも、変更そのものが直ちに妨げられるわけではありませんが、上限額や既払費用の扱いは事前に確認しておくことが大切です。

なお、弁護士に何をどこまで説明してほしいか、どのくらいの頻度で連絡を取りたいかは、人によって感じ方が異なり、相性による部分もあります。どちらが正しいという話ではなく、ご自身が納得して手続を進められる体制を選ぶこと自体に意味があります。

本コラムで紹介する事例のご依頼者も、当初は別の弁護士に依頼されていました。その後、後遺障害の見通しや治療終了の見極めについて、ご本人が納得できる説明を得にくいと感じられたことから、依頼先の変更を検討されたうえで、当事務所にご相談くださいました。

2. 「併合等級」とは?――後遺障害が複数ある場合の考え方

後遺障害は、体の一か所だけに残るとは限りません。複数の部位に後遺障害が残った場合には、それぞれの等級を前提に、一定のルールに従って「併合等級」が定まることがあります。

  • 第13級以上の後遺障害が2つ以上ある場合、重い方の等級から1級繰り上がることがあります
  • 第8級以上が2つ以上ある場合、重い方から2級繰り上がることがあります
  • 第5級以上が2つ以上ある場合、重い方から3級繰り上がることがあります

もっとも、第14級の後遺障害は、複数あってもそれ自体では繰り上げの対象になりません。そのため、一つひとつの後遺障害について、部位ごとの症状や医学的所見を適切に整理したうえで申請することが重要になります。

3. 後遺障害申請で確認しておきたい、3つの実務ポイント

ポイント①|症状固定の時期を適切に見極める

後遺障害の申請では、症状固定――「これ以上治療を継続しても大きな改善が見込みにくい」と判断される時期をどこに置くかが重要です。早すぎれば症状が十分に反映されないおそれがあり、反対に、通院を長く続ければ必ず有利になるというものでもありません。受傷内容・治療経過・画像所見や診療記録などを踏まえて判断する必要があります。

ポイント②|後遺障害診断書の記載内容を確認する

審査の基礎資料になるのは後遺障害診断書です。可動域制限・痛み・しびれなどの症状が、診療経過や検査結果と整合する形で所見として整理されているかが重要になります。必要に応じて、主治医に追加の説明や資料作成をお願いすることを検討する場面もあります。

ポイント③|「被害者請求」を選択することもある

後遺障害の申請には、加害者側の保険会社を通じて進める方法と、被害者側で資料を整えて自賠責保険へ請求する「被害者請求」があります。被害者請求は準備の負担がある一方で、提出資料を被害者側で整理しやすいという面があります。どちらが適切かは、事案の内容や資料収集の見通しによって異なります。

事例

本件では、治療経過や診療記録を確認しながら症状固定の時期を検討し、必要資料の収集や医療機関との調整を進めたうえで、被害者請求の方法を選択しました。労災対応との関係で資料収集に時間を要した部分もありましたが、関係先と調整を行い、申請に至りました。

結果|本件では3つの後遺障害が認定され、併合第9級となりました

本件では、自賠責保険の審査の結果、次の3つの後遺障害が認定されました。

部位・内容認定等級
左手関節の機能障害第10級10号
右股関節の機能障害第12級7号
左前腕のしびれ(神経症状)第14級9号
併合後の等級併合第9級

本件では、第13級以上に当たる後遺障害が2つ認定されたため、併合のルールにより併合第9級となりました。自賠責保険からは、後遺障害に関する保険金として616万円が支払われました。

※上記は個別事案の一例です。同様の事故類型であっても、認定結果や支払額が同一になるとは限りません。

今の進め方に不安があるときは、早めの確認が大切です

「弁護士に依頼しているが説明が十分でない」「いつ治療を終えるべきか分からない」「後遺障害の申請準備がこのままでよいのか不安がある」――こうしたお悩みを抱える方は少なくありません。後遺障害の申請は、症状固定の時期や診断書の内容、提出資料の整理によって、結果に影響が生じることがあります。

医療の分野でセカンドオピニオンが一般的になっているように、別の弁護士に現在の進め方を確認してみること自体は、決して不自然なことではありません。これは前の弁護士の良し悪しを判定するためというより、ご自身が納得して手続を進められる状態をつくるためのものです。すでに他の弁護士へ依頼されている方からのご相談についても、事案の進行状況をうかがったうえで対応しています。

📌 当事務所にご依頼いただいた場合のサービス

  • 相手保険会社との示談交渉の一切を代行:あなたが直接やり取りする必要はありません
  • 休業損害・慰謝料の増額交渉:弁護士基準で適正額の獲得を目指します
  • 後遺障害等級認定の被害者請求:医療記録の精査から手続きまで一貫サポート
  • 異議申立て・紛争処理機構への申請:等級不服の場合も対応
  • 過失割合の交渉:ドラレコ解析、過失相殺基準の活用
  • 訴訟提起と裁判対応:交渉での解決が難しい場合も対応

★当事務所の強み:被害者請求に別料金をいただきません

他の法律事務所では、弁護士費用特約がある場合でも、後遺障害等級認定の被害者請求を行う際に別途22万円程度の料金を請求するところもあるようです。

しかし当事務所では、弁護士費用特約は被害者の方にご負担のないように用意された保険であることを重視し、被害者請求に別料金を請求することはありません。安心してお任せください。

ご相談から解決までの流れ

  • STEP1:お問い合わせ・ご相談予約(電話・LINE・お問い合わせフォーム)
  • STEP2:初回無料相談(時間制限なし)。保険証券があればご持参を
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  • STEP4:保険会社との交渉、後遺障害等級認定の被害者請求などを進めます
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まずはお気軽にご相談ください

事故の初回相談は時間無制限で無料で行なっています。お悩みを全てお聞かせください。広島駅前事務所弁護士 後藤信彦

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交通事故被害は、時間が経つほどに証拠が散逸し、適正な賠償を受けることが難しくなります。事故直後・治療中・示談前――どの段階でも、ご相談はお早めに

弁護士費用特約の詳細・費用体系・サービス内容については、弁護士費用特約のご案内ページをご覧ください。具体的な弁護士費用は交通事故の弁護士費用ページもあわせてご参照ください。