こんなに痛みが残るのになぜ非該当なのか
非該当、または想定より低い等級の通知は、決して最終結論ではありません。異議申立てにより、14級・12級として認定し直されることもあります。必ずしもすべてのケースで等級が上がるとは限りませんが、どのような理由で非該当・低い等級とされたのか、そして異議申立てによって等級が上がる可能性があるのかどうかを、当事務所ではご相談の中で一緒に検討していきます。
まず確認すべきは「結果」ではなく「理由」
非該当、または想定より低い等級の通知を受け取ると、多くの方はまず「なぜこの結果になったのか」よりも「結果そのもの」に意識が向きます。
しかし、異議申立てを検討する上で最初に見るべきは、結果ではなく理由です。
自賠責保険、または共済紛争処理機構からの通知には、認定結果とあわせて「理由」が記載された書面が届きます。この理由書には、どの資料を根拠に、どのような判断過程を経て今回の等級(または非該当)に至ったかが記されています。
多くの通知書には「主な後遺障害の内容」欄と「理由」欄の両方があります。前者は結果の要約、後者が判断過程です。異議申立ての方向性を考える際に読み込むべきは後者であり、ここに書かれている内容が「何が足りないと判断されたのか」を示す手がかりになります。
理由を確認する前の段階で、異議申立てをするかどうか、どのような主張を組み立てるかを判断するのは時期尚早です。理由欄の記載と、実際に提出されている資料を突き合わせて初めて、不足している点、追加できる点が見えてきます。
後遺障害等級が認定結果に与える影響(なぜ検証する価値があるのか)
理由の検証に進む前に、等級が示談金額の算定にどのように影響するのかを確認しておきます。
後遺障害等級は逸失利益の算定に直結
逸失利益とは、後遺障害によって将来の労働能力が低下したことに対する補償で、等級ごとに定められた労働能力喪失率を基礎収入・就労可能年数にかけて算出します。等級が変われば、この喪失率が変わり、算定額全体に影響します。
後遺障害等級の認定により後遺障害慰謝料を加算できる
これは、後遺障害が残ったこと自体に対する精神的損害の補償であり、入通院慰謝料とは別枠で算定されるものです。
このように、後遺障害等級非該当の場合、後遺障害としての逸失利益・後遺障害慰謝料は発生せず、いずれも0円です。
一方で14級・12級として認定されれば、その等級に応じた労働能力喪失率等に基づいて逸失利益・後遺障害慰謝料が算定されるようになります。非該当か、認定されるかは、算定額の有無そのものを分ける結果になります。
逸失利益・後遺障害慰謝料――増額幅が最も大きい項目
休業損害や入通院慰謝料は、実際の休業日数・通院期間を基礎に算定されるため、増額の幅には自ずと限りがあります。
これに対して逸失利益・後遺障害慰謝料は、等級認定の有無と基準の違い(任意保険基準・自賠責基準か弁護士基準か)によって算定額そのものが大きく変わるため、賠償額全体に占める増額幅が最も大きい項目になります。
弁護士が交渉に入ることで、この逸失利益・後遺障害慰謝料を大きく増額させることにより適切な基準に基づいた賠償額を求めていくことができます。

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むち打ち(12級13号・14級9号)で非該当・低い等級とされる理由
むち打ち(頸椎捻挫・腰椎捻挫等)で後遺障害を主張する場合、多くは12級13号または14級9号のいずれかが問題となります。この2つの等級を分ける基準、そして非該当とされる基準を確認します。
12級13号と14級9号を分ける基準は、他覚的所見の有無です。他覚的所見とは、MRIやレントゲンなどの画像所見、神経学的検査の結果など、医学的・客観的に症状の存在を裏付ける所見を指します。他覚的所見が認められる場合は12級13号、症状の一貫性・連続性は認められるが他覚的所見までは至らない場合は14級9号として判断される傾向にあります。
非該当とされる典型的なパターンの一つが、症状の一貫性・連続性が否定されるケースです。
通院の間隔が空いている、初診時と後の診断書とで症状の記載が変遷している、といった事情があると、症状の継続性そのものが疑われ、非該当の判断につながることがあります。
もう一つの典型パターンが、画像所見と症状の不整合です。
MRIやレントゲンで異常所見が確認されても、その所見の部位・程度と、実際に訴えている症状の内容が医学的に整合しないと判断されると、他覚的所見として採用されないことがあります。
理由書にこれらの記載がある場合、どの事実(通院間隔、診断書の記載、画像所見の解釈)を根拠に判断されたのかを、まず特定することが次の検証の出発点になります。
骨折・可動域制限で非該当・低い等級とされる理由
骨折後の後遺障害では、主に可動域制限、骨癒合の状態、神経症状の3つが等級判断の対象になります。
可動域制限は、健側(負傷していない側)の関節可動域と、患側(負傷した側)の可動域を数値で比較して判断されます。
等級表には可動域の制限割合に応じた基準が定められており、測定された数値がその基準にわずかに届かない場合、想定より低い等級、または非該当とされることがあります。測定方法や測定時の条件によって数値に差が生じることもあるため、可動域の測定自体が争点になる場合があります。
骨癒合の状態も判断要素の一つです。
骨が変形したまま癒合した場合(変形癒合)や、癒合が完全に得られない場合(偽関節)は、それぞれ独立した等級判断の対象となります。レントゲン等の画像で癒合の状態がどう評価されているかが、認定結果に影響します。
神経症状(しびれ・疼痛等)については、むち打ちと同様に、他覚的な証明の有無が問題になります。
神経伝導速度検査やMRIでの神経圧迫所見など、客観的な裏付けがない場合、自覚症状のみでは非該当、または低い等級にとどまる傾向があります。
これらの判断要素のどこに理由書が言及しているかを特定することで、次に検証すべき資料(再測定、追加の画像検査、医師への照会事項)の方向性が見えてきます。
同じ「非該当」でも、闘い方は事案ごとに違う──後遺障害異議申立ての実務から
「テンプレート」では通らないのが異議申立て
後遺障害の異議申立書は、書式だけを見れば「非該当理由への反論」「被害者の主張」「総括」という一定の型に収まります。
しかし、実際にどのような事実を積み上げ、どのような立証で説得力を持たせるかは、事案ごとにまったく異なります。
同じ「頸椎捻挫・14級9号」を目指す案件であっても、被害者の生活状況、事故態様、通院先の数、主治医の協力度合いによって、当事務所が組み立てる主張・立証の中身は大きく変わります。
以下、実際にご依頼いただいた2つの案件を比較しながら、その違いをご紹介します。
アプローチ①:事故態様と生活実態から症状の合理性を説明する型
ある事案では、被害者ご本人の他覚的な医学所見が乏しいことを理由に非該当とされていました。
そこで当事務所は、
- 同乗していたご家族が傷害(外傷性気胸等)を負っていたという事実から、事故そのものの衝撃の大きさを間接的に立証する
- 被害者ご本人が、その重傷を負ったご家族の介護(体位変換・移動介助等)を自宅で日常的に担っていたという生活実態を丁寧に拾い上げ、頸部・肩関節への反復的な負荷が症状を長引かせた「理由」として構成する
- という2段階の立証を組み立てました。
- 画像所見に頼れない事案において、経験則と生活実態の積み上げだけでどこまで合理的な説明が可能かが問われる案件でした。

アプローチ②:複数通院先の実績と他覚的所見を厚く積み上げる型
別の事案では、被害者は7か月にわたり整形外科と整骨院の両方に通院を継続しており、実通院日数は100日を超えていました。
この案件で当事務所が重視したのは、
- 通院先を1つに絞らず、整形外科でのMRI撮影・投薬・物理療法と、整骨院での高周波療法・罨法という2つの通院実績を並べて「治療への真摯な姿勢」を厚く立証する
- 主治医に個別に依頼し、握力の左右差、周径の左右差、ホフマン・トレムナー・ワルテンベルグといった病的反射検査など、客観的な他覚的所見を新たに取得する
- 生活面だけでなく、解体作業員という被害者の業務内容に踏み込み、バールやカッターの使用、養生作業、車両の乗降といった具体的な業務動作にどのような支障が生じているかまで書面に落とし込む
という、生活面・業務面・医学的所見の三方向からの立証でした。
とりわけ、症状固定後に改めて主治医に依頼して他覚的所見を取得しにいく対応は、通常の異議申立てではなかなか踏み込めない部分です。

事案を見極め、勝ち筋から逆算して立証を組み立てる
この2つの案件からもわかる通り、後遺障害の異議申立てにおいて重要なのは、決まった書式に事実を当てはめることではありません。
- 医学的所見が乏しいなら、事故態様や生活実態から症状の合理性を説明できないか
- 通院先が複数あるなら、その実績をどう束ねて一つの立証にできるか
- 主治医の協力が得られるなら、症状固定後であっても新たな他覚的所見を取りに行けないか
こうした「その事案でどこまで立証を積み増せるか」を見極める判断力は、後遺障害の異議申立てを数多く扱ってきた経験がなければ持ちえないものです。
弁護士法人あさかぜ法律事務所では、これまでにも数多くの異議申立てにおいて、非該当から等級獲得への逆転を実現してきました。書面の型ではなく、事案ごとの事実に向き合い、獲得できる等級を最大限に引き出すことを重視しています。
後遺障害非該当でお悩みの方へ
後遺障害の等級認定は、一度「非該当」となっても、そこで終わりではありません。
- 医学的所見が乏しいと言われた
- 通院を続けているのに症状が改善しない
- 生活や仕事に支障が出ているのに、それが等級に反映されなかった
- 今の主治医の協力が十分に得られているかわからない
ひとつでも当てはまる方は、諦める前に一度ご相談ください。事案の事実関係を丁寧に伺い、どのような立証が可能かを一緒に検討いたします。
まずは無料相談のお申し込みを。電話・メール・LINEでお申し込み可能です(メール・LINEは365日24時間対応、初回相談は時間無制限で無料です)。
★当事務所の強み:被害者請求・異議申立てに別料金をいただくことはありません
他の法律事務所では、弁護士費用特約がある場合でも、後遺障害等級認定の被害者請求を行う際に別途22万円程度の料金を請求するところもあるようです。
しかし当事務所では、弁護士費用特約は被害者の方にご負担のないように用意された保険であることを重視し、被害者請求に別料金を請求することはありません。安心してお任せください。
ご相談から解決までの流れ
- STEP1:お問い合わせ・ご相談予約(電話・LINE・お問い合わせフォーム)
- STEP2:初回無料相談(時間制限なし)。保険証券があればご持参を
- STEP3:ご納得いただけたら受任、特約利用の手続きは当事務所が代行
- STEP4:保険会社との交渉、後遺障害等級認定の被害者請求などを進めます
- STEP5:解決とお支払い。ご依頼者様の持ち出しは原則ありません
まずはお気軽にご相談ください

「弁護士費用特約が使えるか分からない」「特約に入っているかどうか不明」――そんな段階でも、保険証券の確認方法から、特約利用の可否判断まで、当事務所がサポートいたします。
交通事故被害は、時間が経つほどに証拠が散逸し、適正な賠償を受けることが難しくなります。事故直後・治療中・示談前――どの段階でも、ご相談はお早めに。
弁護士費用特約の詳細・費用体系・サービス内容については、弁護士費用特約のご案内ページをご覧ください。具体的な弁護士費用は交通事故の弁護士費用ページもあわせてご参照ください。

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